材料費300円、売価1,000円なら30%。ただし、残り70%がお店の最終利益になるわけではありません。
無料で原価・原価率を計算する1. レシピ原価は、使用した分だけ足す
1袋の購入価格をそのまま原価にせず、実際に使う量の金額へ換算します。購入量と使用量は同じ単位にそろえます。購入価格と売価も税抜・税込を混ぜないようにします。
材料ごとの原価 = 購入価格 ÷ 購入量 × 使用量
| 材料 | 購入価格・量 | 使用量 | 原価 |
|---|---|---|---|
| 鶏もも肉 | 1,000円 / 1,000g | 180g | 180円 |
| 炊いたご飯 | 400円 / 1,000g | 200g | 80円 |
| 付け合わせ | 200円 / 500g | 100g | 40円 |
| 合計 | 300円 | ||
ここでは炊いたご飯の原価を使用しています。生米の重量と炊飯後の重量を混ぜると、計算がずれます。調味料、油、付け合わせなどもレシピに必要な分を含めます。
まとめて10食分作る場合は、全材料費を10で割って1食の材料費を求めます。売価との差額を見る際は、人件費や家賃などがまだ引かれていないことに注意してください。
2. 仕込み品と歩留まりをそろえる
ソースをまとめて作る場合
材料費1,200円でソースが800gできた場合、出来上がり1gあたりは1.50円。1皿に30g使うなら45円です。煮詰める料理では、仕込み前の重量ではなく実際の出来上がり量を確認します。
仕込み品の使用分原価 = 仕込み全体の材料費 ÷ 出来上がり量 × 使用量
皮や骨を除く場合
1,200円で1,000g仕入れ、可食部が80%の800gなら、可食部100gの原価は150円です(1,200 ÷ 800 × 100)。購入重量から可食部の重量へ換算することがポイントです。
既に下処理後の単価で計算している材料へ、さらに歩留まり補正をすると二重計上になります。購入時・下処理後・調理後のどの重さを使うかを材料ごとに決めてください。
3. 月間の原価率は、棚卸を含めて計算する
月に買った食材の一部が冷蔵庫に残っている場合、仕入額と使った食材の金額は一致しません。お店全体の実際原価は、期首と期末の在庫を含めて見ます。
当月の実際原価 = 月初の食材在庫 + 当月の食材仕入 − 月末の食材在庫
当月の実際原価率 = 当月の実際原価 ÷ 当月売上 × 100
月初在庫10万円、仕入70万円、月末在庫12万円なら、実際原価は68万円。同じ金額基準の月間売上200万円なら原価率は34%です。
レシピから求める標準原価と実際原価の差には、廃棄、量のばらつき、在庫の数え間違いなどが影響します。差だけで原因を断定せず、記録を確認します。
標準原価・実際原価の考え方の参考:日本フードサービス協会「店舗運営」学習用テキスト(PDF)。上の金額は当サイトの計算例です。
4. Excelで原価計算表を作る場合
購入価格・購入量・使用量を別の列にすると、値上げや分量の変更を追いやすくなります。次は定食の例を2〜4行へ入力する場合です。
| 列 | 内容 | 2行目の例 |
|---|---|---|
| A | 材料名 | 鶏もも肉 |
| B | 購入価格(円) | 1000 |
| C | 購入量 | 1000 |
| D | 使用量 | 180 |
| E | 共通単位 | g |
| F | 使用分の材料費 | =B2/C2*D2 |
F2の式をF3・F4へコピーします。H2に出来上がり食数、H3に1食の売価を入れ、H4を =SUM(F2:F4)/H2 にすると1食の材料費です。H5を =H4/H3 としてパーセント表示にすると原価率を確認できます。
購入量・食数・売価は0より大きい数値にします。空欄のまま合計すると材料の計上漏れに気づきにくいため、材料行の入力を確認してから計算結果を使ってください。材料数が増えたときは集計範囲も見直します。
5. 食材が値上がりしたら、使う商品から確認
先ほどの鶏もも肉が12%値上がりして1,120円になった場合、180g分は201.60円。ご飯と付け合わせが同じ価格なら、定食の材料費は300円から321.60円になります。売価1,000円のままなら原価率は30%から32.16%へ変わります。
まず値上がりした材料を使う商品を絞り、販売数と1食あたりの差額も確認します。値上げだけでなく、分量・仕込み・ロスの改善も含め、実際の対応はお店で判断します。

原価率は何%なら安心?
原価率だけでは黒字かどうかを決められません。必要な人員、家賃、客数、客単価、販売構成で残る金額は変わります。30%を一律の正解とせず、自店の経費をまかなえるかを合わせて確認します。